導入事例株式会社トーアミ様
納品書の入力が、1時間から10分以下に。
設定で止まっていた旧製品から乗り換え、2か月で本稼働。

溶接金網のリーディングカンパニー、株式会社トーアミ様。
仕入先から届く納品書には、納品を受けた担当者が、どの部門の費用かを示す仕分けを手書きで書き添えています。以前は他社のAI-OCR製品を導入したものの、取引先ごとの書式の設定が進まない/手書きのメモが読み取れないといった理由から、事務担当者が読み替えて販売管理システムに打ち込む業務が続いていました。
Grafta(グラフタ)に乗り換え、2か月で本稼働。その仕事は「確認するだけ」に変わりました。乗り換えの理由と導入後の変化を、グループ戦略部の伊藤和俊氏に聞きました。
導入前と導入後
- 会社
- 株式会社トーアミ様
- 事業
- 土木建築用資材の製造販売及び、土木建築工事。創業1887年、本社は大阪府四條畷市、従業員249名。グループで国内9拠点14工場
- 対象の帳票
- 仕入先から届く納品書(担当者が仕分けを手書きしたもの)。拠点ごとに1日5〜30枚
- 利用
- Grafta(提供:株式会社GrassAI)。2026年5月から
- お話を伺った方
- グループ統括本部 グループ戦略部 伊藤和俊氏
料金と読み取りテストの申し込みは、受発注書類のページ。
納品書の入力は、確認するだけに
納品書の処理は、どのように変わりましたか。
仕入先から納品書が届くと、納品を受けた担当者が、どの部門の費用かを示す仕分けを手書きで書き込みます。以前は、事務担当者がそのメモを見て、社内の区分に読み替えながら販売管理システムに手入力していました。
今は、納品書をGraftaに取り込むと、手書きのメモも含めてそのままデータになり、システムに入ります。書かれたものを読み替えて転記する工程がなくなり、残っているのは、合っているかを確認する作業だけです。
効果が大きいのは、どんな納品書ですか。
特に効果が大きいのは、行数の多い納品書です。たとえば、外注の塗装は品名ごとに塗装代金の行が並ぶので、納品書の行数が非常に多くなります。
その入力に手作業で1時間ほどかかっていましたが、今は10分もかかりません。取り込んだ瞬間にデータになって、そのままシステムに入るので、ここは本当に効率化できています。
設定はGrassAIに任せ、2か月で本稼働
導入は、どのように進みましたか。
事前に、当社の納品書の実物を使って、GrassAI側で読み取る項目と画面のレイアウト、手書きの仕分けメモを部門に読み替える設定、仕入先のマスタ、販売管理システムに取り込むCSVの項目まで整えてもらいました。こちらで書式ごとに設定する作業はありません。
そのうえで説明会をしてもらって、すぐに使い始めました。使える状態になるまで2か月ほどです。以前に導入したAI-OCRは、1年たっても使える状態になりませんでしたから、まったく違うスピードでした。取引先ごとの書式を1件ずつ設定する作業がなくなったことが大きいです。
導入後、現場からの問い合わせはほとんどなく、現場だけで回っています。現場は順調に動いていて、ほかの使い方のヒントも得ているようです。
以前担当者が手書きした仕分けを、事務担当者が読み替えて手入力
- 納品書の受け取り
- 担当者が仕分けを手書き
- 事務担当者が社内の区分に読み替えなくなった工程
- 販売管理システムに手入力なくなった工程
- 入力内容の確認
Grafta導入後手書きはこれまでどおり。読み替えと手入力はなし
- 納品書の受け取り
- 担当者が仕分けを手書きこれまでどおり
- Graftaで読み取り
- 事務担当者が確認
- 販売管理システムへ取り込み
導入にあたって、トーアミ様で用意されたものはありますか。
販売管理システムに取り込むためのCSVのフォーマットを用意しただけです。読み取りの設定はこちらではほとんど何もしていません。
以前のAI-OCRは、営業と導入支援の担当が分かれていて、設定の方法は資料にあるものの、自分たちで調べて進める必要がありました。Graftaの場合は、取り込んだらすぐにデータになるので、調べながら設定するようなことはありませんでした。
手書きのメモまで取り込めることについては、どう見ていますか。
なかなか他ではない機能だと思います。事前に設定する方式の製品は、帳票に印字された文字を取り出すことしか考えられていなくて、後から書き足した手書きの内容を取り込むことは想定されていません。当社のように部門をまたいで仕分けをしている会社には効く機能です。
普通なら「それは対応できません」と言われるようなことも、相談すると対応してもらえます。それが、ほかのことを相談するきっかけにもなっています。
決め手は、書式ごとの設定が要らないこと
以前に導入したAI-OCRでは、何が止まっていたのですか。
取引先の書式ごとに、どこに何が書いてあるかを初期設定する必要がありました。設定は非常に手間のかかる作業でしたので、なかなか導入が進みませんでした。導入から1年ほど経っても、まだ本格的に使える状態にはなっていませんでした。
設定していない書式の納品書が届くと、該当する書式を探して選ぶ作業も発生します。手書きの仕分けメモは読み取れないので、そこは担当者が読み替えて手入力していました。
設定に時間をかける割に効果が少なく、「それなら他の案件をやったほうがいい」となって止まっていました。読み取りの精度そのものは良かったんです。差がついたのは、設定と、読み取った後の処理です。
Graftaを知って、何が決め手になりましたか。
課題を感じて次の手を探していたところにGrassAIから話があって、聞いてみました。書式ごとの設定が全くなく、取り込んだらすぐにデータになる。精度も問題ない。「これならできる」とすぐ判断できました。
シンプルで分かりやすいことも、そのデータを自社のシステムに取り込ませられることも大きかったですね。
仕分けの判断を、特定の人に頼っている会社へ
どんな会社に勧めたいですか。
仕分けの判断が特定の人に頼っていて、次の世代がいない会社です。納品書を見てどの部門・どの科目かを判定するのは、経験のある人にしかできません。小さな会社ほど「その人しか分からない」になりやすく、本人は忙しくても自分からは言い出しません。
Graftaを入れても、仕分けを判断する人は必要です。ただ、その人が判断した結果は、どの品目をどの部門に付けたかという記録として残っていきます。だから、その人がいるうちに取り込んでおけば、いなくなった後も、残った記録を手がかりに次の人が回せる。時間を稼げます。
システム担当者がいない会社でも、読み取ったデータをCSVやAPI連携で自社のシステムに取り込める入口さえあれば導入できます。難しく考えなくても、そこさえクリアすれば動きます。
経理の仕事は季節で波がありますから、集中する時期の負担が軽くなって早く帰れる。そういう時間の効果もあります。

今後の構想を聞かせてください。
次は請求書です。Graftaで取り込む範囲を請求書まで広げ、PDFになっていないものも含めて取り込み、納品書との突き合わせから支払い処理までつなげたいと考えています。
当社では2025年にビジネスオペレーションセンターを発足し、全国のグループ各社の事務作業を1か所に集める取り組みを始めました。今は請求業務から集約していて、納品書の処理も候補の一つです。
集約は社内で進めますが、外部のツールの力も借りながらです。こうしたツールは、業務を1か所に集めたときにいっそう効きます。1か所に集めると、たちまち効果が上がります。まずは当社本体で使い、その先はグループ会社にも広げていく考えです。
社内でこうしたことができると知らなかった人に見せると、「ほかにも使える」という話が出てきます。毎日その作業しかしていないと疑問に思わないし、探しにも行けない。実際に見せることで、反応が変わりますね。
標準の機能で始めて、相談しながら広げる
取引先ごとに書式が違う、手書きの書き込みが混ざる、明細の行数が多い。トーアミ様の納品書と同じ性質の書類は、注文書や請求書にもあります。Graftaは、納品書や注文書の読み取りという標準の機能から、書式の設定なしで使い始められます。標準の機能にないことも、同じ担当者に相談できます。読み取ったデータを販売管理ソフトや基幹システムに取り込む設定と、ソフトの会社との調整も、GrassAIが引き受けます。
トーアミ様の手書きの仕分けメモの読み取りは、相談を受けて対応し、今は設定だけで使える標準の機能になりました。請求書との突き合わせから支払い処理までのように、その会社の業務に固有の仕組みが必要なときは、カスタム開発も含めて対応を検討し、同じGraftaの上に足していきます。画面も、相談する窓口も、変わりません。
※ 作業時間は担当者の概算です。記載の内容は2026年10月の取材時点のものです。